よーじ通信

底辺社内ニートがプログラミングや役に立ちそうなネタを書いています

よーじ通信

福岡市が同性パートナーシップ制度について検討を始めたよ!

f:id:youji11410:20170922131459j:plain

福岡市は、2017年9月14日に、九州初となる同性パートナーシップの導入を検討していることを明らかにしました。

 

スポンサーリンク
 

 

福岡で導入されたら、全国で7例目

www.nishinippon.co.jp

 

現時点では、まだ検討段階のようで、福岡市のホームページにはこれらの詳細は掲載されていませんでした。

もし福岡で導入されると、政令指定都市では、札幌に続き2例目となります。 

 

 

この記事に書かれているように、渋谷式の条例となるか、世田谷式の要綱となるか、その辺りも今後注目されるところです。

 

同性パートナーシップ制度の背景にあるもの

2015年あたりから、突如現れた(ように感じる)同性パートナーシップ制度ですが、もちろんその背景には多くの当事者や理解者の方たちの何十年にも渡る尽力があったからに他なりません。


 

この記事にもあるように、同性間の婚姻というのは、憲法上認められていないという状況にある訳ですが、具体的に差別問題に対して取り組み始めた訳ではなく、理解が進まないなかで突如現れた(ように感じる)同性パートナーシップ制度。

その背景には一体何があるのでしょうか。

 

オリンピックと差別

どうして今、このような制度が動き始めたのかといえば、少なからず東京オリンピックに向けた動きの一つ、だろうということは容易に考えられます。

同性愛者に対する差別とオリンピックに関する出来事で、記憶に新しいのが、ソチオリンピックでの出来事です。ロシアは、同性愛宣言禁止法を布いており、それゆえ多くの国の代表が開会式をボイコットしました。

 

http://yasuj.tumblr.com/post/76255767009/ソチ五輪の何がヤバいか前編ロシアと同性愛禁止法とナチスドイツ
 

スポーツのルールと同性愛に何の関係があるのかと思いそうなところですが、オリンピックというのはオリンピック憲章のもと行われます。

 

ただのスポーツ大会ではなく

オリンピズムとオリンピズムの価値に則って実践されるスポーツを通じ、 若者を教育することにより、平和でより良い世界の構築に貢献することである。 

 ことを目的としています。

 

オリンピック憲章には

このオリンピック憲章の定める権利および自由は人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的またはその他の意見、国あるいは社会のルーツ、財産、出自やその他の身分などの理由による、いかなる種類の差別も受けることなく、確実に享受されなければならない。 

 とあります。

 

つまり、オリンピックを開催する国は、いかなる差別も受けることのない国である必要があるということなんですね。

 

「つまり」と言ったものの、少しわかりづらいですね。オリンピックをやるからにはオリンピック憲章を尊重しているという事が大前提にあります。

そして、オリンピック憲章には、オリンピックを通じて、平和でより良い世界を作る事を目的としたオリンピックムーブメントがあり、そのオリンピックムーブメントは、競技だけではなく社会に対しての運動でもあります。

ですから、オリンピックを通じて、開催国だけでなく参加国全体のよりよい平和を目指す上で、いかなる種類の差別も受けることのないようにしなければならないわけです。 

 

実は2014年までは、この文言に性的指向は含まれていませんでした。つまり、ソチ五輪をうけて、改訂されたわけです。

 

また、オリンピックの開催にあたって、それに関わる企業に対して、調達コードという、ガイドラインが存在します。オリンピックに必要な材料をどんな企業に発注するのか、その選定基準となるのが調達コードです。

即ち、オリンピック需要の恩恵を受けるためには、企業はこの調達コードを満たす必要があります。

そこで、様々な企業が福利厚生においてLGBTに対する対策を取り始めた、ということです。

調達コードには、多くの項目があります。ですが、日本が注目しているのは、農産物や海産物、競技場設営のための木材の調達に関してばかりですね。

調達コード

性的差別、ハラスメントの禁止、長時間労働の禁止、性的少数者の権利尊重、障がい者への差別禁止、女性の権利尊重、こどもの権利尊重などなど、課題は山積みです。

 

性的少数者への差別

日本は、同性愛者を含む性的少数者に対して、弾圧を行っているわけではないのだから、差別していない、と思われがちです。

しかし、例えば、異性愛者は結婚できるけれど同性愛者は結婚できないというものはまぎれもなく差別になります。

色々な考え方がありますから、同性愛者に結婚の権利なんか必要ないと思う方も居るかもしれませんし、そう思う人に対して説得するだけの理論は持ち合わせていないので、その辺りは賢い人に任せます。

ですが、家族制度の崩壊だとか、少子化の加速だとか、生物的に間違っているだとか、それらしい言い訳を並べようが、並べまいが、差別だから是正してね!というのが国連からの通達でもあり、なによりもその決まり守りますね!と、日本は宣言しています。

 

さらに、差別になるから差別しないでね!と言われているオリンピック憲章を守るということを大前提に開催地に選ばれている訳ですから、そんな言い訳にならない言い訳は受け入れられません。

それゆえ、日本はオリンピックに向けて、性的少数者に対する差別を是正しなければならない、というのが同性パートナー制度の動きの背景として一つの要因になっていると考えられます。

 

パフォーマンスとしての同性パートナーシップ制度

とはいえ、この動きに対して同性結婚に対する法整備を整えた諸外国のようにはいかないのが日本です。

 

LGBTと2020年の東京五輪 | Japan Sport Law Support and Research Center

 

そこで、白羽の矢を立てたのが、自治体レベルでコントロールでき、法律と同じだけの拘束力のある条例です。

オリンピックの場合、開催地というのは国ではなく「リオ」「ソチ」「ロンドン」のように、都市が対象であり、日本の場合も「東京」が2020年のオリンピックの開催地です。

そういう背景が手伝って、東京が一番最初に動き出したという流れは、さほど不自然ではないのかもしれません。

 

また、条例を作っておけば、国内に向けて、問題が解決したっぽい雰囲気は出せますね。

 

問題は、東京オリンピックが終わった後です。

日本は、性的少数者に限らず、解決しなければならない問題に追われています。

僕は個人的に、オリンピックが終わった後は、この同性パートナーシップ制度が取り沙汰されることはほとんどなくなるのではないかと考えています。

もちろん、これについてより良い方向に向かっていくならばそれは、喜ばしいことですが、この制度をどれだけの人が必要としているか、どれだけの人間に利益をもたらすのかということを考えると、尻窄みになるのではないでしょうか。

現在、同性パートナーシップ制度を利用したカップルの総数は、僕が調べたところ103組です。(括弧内は開始年月)

  • 渋谷区  16組(2015年10月)
  • 世田谷区 43組(2015年09月)
  • 宝塚市    0組(2016年06月)
  • 伊賀市    4組(2016年04月)
  • 那覇市  13組(2016年07月)
  • 札幌市  27組(2017年07月)

 

www.nhk.or.jp

 

この調査結果を考えれば、需要がないわけではないと考えられます。

けれど、当事者にとって大歓迎!という雰囲気でもないのがこの制度です。

例えば、世間の狭い地方だと、市役所に知り合いの一人や二人はいるわけで、噂なんてのはあっという間に広がってしまいますから、そんなリスクは侵せません。

世間の理解が先か、制度が先かで、理解のないままシステムだけ出来ても形骸化してしまうというオチなのかもしれません。

 

おわり

福岡市の同性パートナーシップ制度導入については今後情報を追っていきたいと思います。

 オリンピックにかこつけて、形だけの差別解消が良いか悪いか、というよりもそんなきっかけでも良いから、少しでも差別が解消される足がかりができたら、という意味でどんどん目を向けてこなかった問題に取り組んでもらいたいものです。

 

スポンサーリンク
 
© 2016 よーじ通信